6月13日に実施しました第1回巡回調査(大麦・ビール大麦)では、該当施設担当者及び関係機関の方々には、大変お忙しい中ご協力を頂きありがとうございました。
さて、小麦の収穫が梅雨時期と重なり「梅雨の晴れ間」での刈取作業となります。荷受が集中して過剰になることや、生育の遅れた「ほ場」の高水分麦の搬入が予測されますので、CE情報No.3や「赤かび病関連資料」を参考に作業を進めていただきたいと思います。また、小麦の「赤かび病」多発の注意報が出され、過去10年間で2番目に高く、防除が実施されていない搬入麦は、赤カビ病に感染している場合がありますので、荷受前の十分な品質チェックを行って頂き、確実な仕分けをお願いします。
また、本年は風雨による水濡れや倒状の影響で小麦の穂発芽による「低アミロ小麦」の発生が懸念されていますので、確実な仕分けの徹底をお願いします。
① 遅れ穂等で青未熟粒の混入麦は、調製を丁寧に行い、適切な「ふるい目」を使用し、品質が向上するようお願いします。
② 草の実混入により仕分けされた麦については、調製作業で完全に除去することは非常に難しく、また、荷受け時に区分した麦についても、混合処理すると全体の品質低下につながりますので、絶対混合処理する事のないようお願いします。
※参考 整粒:規格規程(定義)に定められたふるい上の健全粒。
水分:戻り水分を考慮した乾燥をお願いします。
縦目ぶるい | 水分規格 | |
普通小粒大麦 | 2.0㎜上 | 13.0% |
普通はだか麦 | 2.0㎜上 | 13.0% |
普通大粒大麦 | 2.2㎜上 | 13.0% |
ビール大麦 | 1等・2等…2.5㎜上 等外上…2.2㎜上 |
13.0% |
普通小麦 | 2.0㎜上 | 12.5% |
サイロ投入時の穀温は、20℃以下を原則とし、外気温プラス5℃以上の場合は、外気温が低下した時を見計らって、出来るだけ早い機会にローテーションを行い穀温を下げてください。
長期貯蔵の場合、外気温の低下に伴い、サイロ内部の上層部や側壁部から発酵する場合がありますので、注意して下さい。(サイロ容量に比べ貯蔵量が少ないほど結露が生じやすい)
4月下旬以降、気温や日照時間はおおむね平年並みで推移し、植え痛みも少なく、生育は順調に進んでいます。
彦根気象台、平成25~令和4年の平均値との比較出典:滋賀県農業技術振興センター 水稲生育情報No.1
月 | 期間 | 最高気温 | 最低気温 | 日照時間 | 降水量 |
4月 | 下旬 | 低い | やや低い | やや少ない | かなり多い |
5月 | 上旬 | やや高い | 平年並 | 多い | かなり多い |
中旬 | 平年並 | 平年並 | やや多い | 平年並 | |
下旬 | 低い | 平年並 | 多い | やや多い |
気温 <±0.5℃:平年並、±0.5~1.0℃:やや高い(低い)、±1.0~2.℃:高い(低い)、±2.0℃<:かなり高い(低い)
日照時間 <±5hr:平年並、±5~10hr:やや多い(少ない)、±10~15hr:多い(少ない)、±15hr<:かなり多い(少ない)
降水量 <±10mm:平年並、±10~20mm:やや多い(少ない)、±20~30mm:多い(少ない)、±30mm<:かなり多い(少ない)
滋賀県農業技術振興センター 水稲作況調査(5月31日時点)による。
◆ 草丈は「みずかがみ」「コシヒカリ」ともに平年より長くなった。
◆ 茎数は「みずかがみ」「コシヒカリ」ともに平年並みであった。
◆ 主稈葉数は、「みずかがみ」「コシヒカリ」とも展開は平年より早かった。
◆ 今年から調査を開始した中生品種の「きらみずき」の草丈、茎数、葉数はそれぞれ28.0㎝、151本/㎡、6.0枚であった。
◆ 茎数の増加に注意し、「中干し」が遅れないようにする。
◆ 目標穂数の8割の茎数が確保できたほ場では速やかに溝切り・中干しを実施し、その際は、強制落水は行わず、自然減水とする。
◆ 生育が遅れているほ場は、浅水管理で分けつを促進させる。
◆ 還元障害が見られるほ場では、軽く干して、根の生育を助ける水管理を行なう。
改正食品衛生法の完全施行から3年目を迎え、今年度も引き続きJAグループとして、カントリーエレベーターにおける自主的衛生管理の取り組みを下記に紹介していますが、この時期だけ取り組めばよいということではなく、年間を通じて取り組む必要があります。
特に、梅雨に入ってからの湿度の上昇により品質管理が難しくなること、さらに梅雨前線による大規模豪雨やゲリラ豪雨による水害が懸念されるため、徹底した品質保全と水害事故の防止が必要です。
期間:5月~8月31日
① 品質事故の防止
② 自主的衛生管理の実行【重点取り組み項目】「5S 整理・整頓・清掃・清潔・習慣」と「保管管理日誌の記帳」など
③ 【重点取り組み項目】火災事故の防止