本年の気象状況は、2月~3月上旬にかけてはやや低い気温で経過したが、3月中下旬は平年並であった。日照時間は3月中旬がやや多く、降水量は3月上中旬がかなり少なく、下旬は平年よりやや多く湿潤な 状態が続いております。
県農業技術振興センター麦類作況調査では、3月末日における11月4日播の「農林61号」、「ふくさやか」ともに平年(過去10年間)に比べて茎数は少なく、草丈は短く、葉数は概ね平年並であった。
このような状況で出穂期予想は、現時点で「農林61号」、「ふくさやか」ともに生育の早晩は平年並となっており、向こう1ヶ月の平均気温が平年並または低い確率ともに40%と予想されていることから出穂期は平年並~やや遅いと見込まれる。
今後は排水対策、小麦の赤カビ病防除、六条大麦の止め葉期追肥、大麦の赤カビ病防除等、下記事項にご留意願い良品質麦生産に向けたご指導をお願いします。
記
① タンパク含量及び収量を高める生育後期の追肥施用等により、高タンパク質含有量麦の生産がなされるよう事前対応をお願いします。
② 容積重については、刈り遅れて雨にかかると低下することから、適期収穫が非常に重要となっております。
※上記2点(タンパク・容積重)を向上させ、品質評価基準をクリアする高品質麦の生産を‼
赤かび病被害粒の混入限度は、農産物検査規格で、1等及び2等には0.0%を超えて混入してはならないとなっています。(飼料用に供されるものを除く)
共乾調製施設等においては、赤カビ病被害粒が混入しないよう、粒厚選別、比重選別等により調製を行い、D0N含有濃度(厚労省1.1ppm)の低減を図ることが可能です。
粒厚とDON含有濃度の関係は、必ず一致する訳ではありませんが、粒厚が薄いほどDON含有濃度が高い傾向があることが確認されています。
① 需給のミスマッチ解消・・・・・ミスマッチの解消および需要に見合った作付けの実行。
② 良品質麦の生産
③ 品質クレームが起きない保管管理の徹底。実需者の引き取りやすい保管体制の確立。
④ DON・残留農薬検査の情報開示。
短期間の荷受け期間中に機械が故障し、荷受けが出来なくなりますと、搬入麦の滞貨により発熱 ・ 醗酵の恐れがありますので、稼働前の各種機械の点検 ・ 整備は丁寧に行って下さい。
当然、前年度に不具合が発生した箇所は、必ず点検・整備を実施して下さい。