No.8 麦の搬入施設では、令和3年産米に麦の混入が発生しないよう清掃の徹底を‼

 本年の水稲生育状況(7月27日時点)は、「みずかがみ」「コシヒカリ」とも草丈は平年より短く、茎数は両品種ともに平年並みで、「みずかがみ」の出穂期は平年より2日遅い7月24日でした。「コシヒカリ」では7月26日頃に出穂期を迎えております。
 (県農業技術振興センター「水稲生育診断情報NO4」より抜粋)

 また、本年産麦の荷受けを行った施設では、施設内の徹底した清掃を行い、麦が産米に絶対混入しないよう、大変暑い中非常に厳しい作業ですが、下記事項にご留意願い清掃をお願いします。

Ⅰ. 麦粒の混入防止について

1.麦の荷受け稼働施設では、麦の残留がないよう徹底した清掃をお願いします。
荷受けホッパー・搬送機(ベルトコンベアー・昇降機)・ビン・サイロ等は麦の残留の可能性が高いので、特に注意をして清掃をお願いします。

2.生産者が麦の収穫・搬送に使用したコンバイン・フレコン等の清掃についても、周知徹底をお願いします。

Ⅱ. 施設稼働前の点検について

1.老朽化施設では、機器が故障しても、メーカーに在庫が無い場合がありますので、事前の点検や前年産米の稼働・本年産麦稼働時での不具合箇所については必ず修理、修繕が必要です。

2.各種計器類は、必ず精度を確認・調整してください。

Ⅲ. 水稲の今後の管理について

1. 適正な水管理《出穂前後各3週間の常時湛水》
出穂期前後は、水稲の一生の中で最も多くの水を必要とする時期、水が不足すると稲が十分に光合成ができず、白未熟粒の発生や籾の充実不足が助長されます。また、湛水管理はカドミウムの吸収を抑制させることができます。したがって出穂前後各3週間は常時湛水管理とします。

2. 病害虫防除(8月3日発表の「病害虫発生予報第8号」より抜粋)
 ①穂いもち(発生時期:平年並、発生量:やや多)
 【葉いもちの発生量がやや多くなっています。注意報第1号を参照に防除する!】

(1) 葉いもちは、穂いもちの伝染源となるため、発病を確認したら直ちに薬剤を散布する。

(2) 穂いもちは、圃場の状況をよく確認し、適期に防除する。

(3) 薬剤耐性菌の出現を防止するため、同一グループ薬剤を連用しない。

(4) 薬剤は、県農作物病害虫雑草防除基準を参照のこと。なお、薬剤の散布にあたっては、ラベルをよく確認し、使用基準を遵守する。

 ②紋枯病(発生時期:平年並、発生量:やや少)
 【ほ場での発生を確認しています】

(1) 前年の発生の多かったほ場では特に注意する。

(2) 発生が多い圃場では、薬剤が株元によくかかるように散布する。

 ③斑点米カメムシ類(発生時期:平年並、発生量:やや多)
 【クモヘリカメムシ、ホソハリカメムシ、イネカメムシなどの発生が多い傾向です。防除情報第5号「斑点米カメムシ類を適期に防除しましょう」を確認する!】

(1) 畦畔や雑草地にカスミカメムシ類(アカスジカスミカメ、アカヒゲホソミドリカスミカメ)の発生が多い場合は、乳熟期頃(出穂7~10日後)に防除を実施する。

(2) イネの穂揃期に大型の斑点米カメムシ類(クモヘリカメムシ、ホソハリカメムシ)が確認できる圃場では、糊塾期頃(出穂16日を中心に10~20日後)のも防除を実施する。

 ④白葉枯病(発生量:やや少)

(1) 「キヌヒカリ」「ゆめおうみ」「ハナエチゼン」は発病しやすいので特に注意し、圃場が浸冠水した場合は排水に努める。

 ⑤コブノメイガ(発生量:やや少)

(1) 極早生・早生品種では防除の必要性は低い。中生・晩生品種、晩植田や直播田では被害が出やすいので注意する。

(2) 防除の目安は、中生・晩生品種では、8月上旬の被害株率が20%以上、又は8月中旬に上位2葉の被害葉率が20%以上とする。

3.けい畔2回草刈りでカメムシ防除

① 出穂2~3週間前と出穂期の2回の草刈りを行って下さい。

② けい畔でイネ科雑草の穂を出させないようにして下さい。

③ 地域で話し合い、一斉に実施するよう計画をして下さい。

2回草刈りでカメムシ防除を!!